BARACUTA G9、時代を超えて愛される理由

BARACUTA G9、時代を超えて愛される理由

BARACUTA — BRITISH ICON

一着のジャケットが、英国スタイルになった。 BARACUTA G9、
時代を超えて愛される理由

雨の多いマンチェスターで生まれた、一着のゴルフジャケット。

それがやがて海を渡り、ハリウッドスターやアイビーリーグの学生たちに愛され、 さらに英国へ戻ると、モッズやパンク、ブリティッシュロックをはじめとする 若者たちのカルチャーにも溶け込んでいきました。

そんな稀有な歴史を持つのが、 英国ブランドBARACUTA(バラクータ)を象徴する「G9」です。

1937年、英国マンチェスターで誕生したバラクータ。 創業者であるジョンとアイザック・ミラー兄弟が生み出したG9には、 80年以上の時を経た現在も受け継がれる、完成された機能とデザインが宿っています。

スポーツウェアとして生まれ、ファッションになり、 そしてカルチャーになった一着。

今回は、世界中で「ハリントンジャケット」と呼ばれるようになったG9から、 バラクータの世界を紐解きます。

BARACUTA G9 ハリントンジャケット

01

ORIGIN

すべての始まりは、
雨のマンチェスターとゴルフ。

バラクータが誕生したのは1937年。

ブランドを立ち上げたミラー兄弟は、 もともとレインウェアの製造に携わり、 自身も熱心なゴルファーでした。

彼らが通っていたマンチェスターのゴルフコースで目にしたのは、 雨や風のなか、動きにくいアウターを着てプレーするゴルファーたち。

英国らしい変わりやすい天候から身体を守りながら、 スイングの動きを妨げないジャケットをつくれないだろうか。

そんな発想から、1937年に「G9」はデザインされました。

「G」はGolf。 そして「9」は、ゴルフコースの9ホールに由来しています。

華やかなファッションをつくるためではなく、 目の前にある不便を解決するために生まれた服。

その出発点こそが、 G9のタイムレスな魅力につながっています。

BARACUTA G9 ハリントンジャケット

02

FUNCTIONAL DESIGN

美しさの理由は、
すべて機能の中にある。

G9を後ろから見ると、 まず目に入る特徴的なディテールがあります。

傘を広げたような形状の アンブレラバックヨークです。

これは単なる装飾ではありません。

雨を背中から逃がしやすくするために考えられた、 バラクータを象徴する機能的なデザインです。

さらに首元には、風の侵入を抑える2ボタン式の ドッグイヤーカラー。

腕を動かしやすくするラグランスリーブ。 身体にフィットするリブ仕様の袖口と裾。 フロントには、ゴルフボールを入れることも想定した斜めのポケット。

1930年代に生まれたそれらのディテールは、 現在のG9にも受け継がれています。

一つひとつを見ると、とても実用的。 しかし、それらが組み合わさった姿は驚くほど端正です。

機能を突き詰めた結果、
ひとつの完成されたデザインになった。

それこそが、 G9が時代を超えても古びて見えない理由なのかもしれません。

BARACUTA G9 アンブレラバックヨーク
BARACUTA G9 ドッグイヤーカラー

03

FRASER TARTAN

ジャケットを開いたとき、
現れる英国。

G9の外側が「機能」を象徴するものだとすれば、 内側には英国の伝統が隠されています。

ジャケットを開いたときに姿を見せる、 赤を基調としたフレイザータータン。

1938年、ミラー兄弟はG9を象徴する特別なディテールを求め、 スコットランドのフレイザー・オブ・ロバット家に そのタータンを使用したいと申し出ました。

その願いが認められ、 フレイザータータンを裏地に取り入れたG9が完成します。

以来、このタータンは バラクータを象徴する存在となりました。

現在のG9でも、その柄は大切に受け継がれています。

普段は表からほとんど見えない。 けれどもジャケットを脱いだ瞬間、 鮮やかなタータンが現れる。

控えめでありながら、 自分たちのルーツを忘れない。

そんな奥ゆかしさにも、 英国らしい美意識を感じることができます。

BARACUTA G9 フレイザータータン

04

HARRINGTON

「ハリントンジャケット」という名は、一人の登場人物から生まれた。

現在では、短丈でリブを備えたこのタイプのジャケットそのものを、 「ハリントンジャケット」と呼ぶことがあります。

しかし、その名称の背景にも、 バラクータならではの物語があります。

1964年、アメリカのテレビドラマ『Peyton Place』で、 俳優ライアン・オニールが演じる ロドニー・ハリントンがG9を着用。

その姿に着目した英国のショップ「The Ivy Shop」で、 G9を「Harrington Jacket」として紹介したことから、 この呼び名が広まっていきました。

つまり、ハリントンジャケットというカテゴリーが先に存在し、 バラクータがそのひとつをつくったわけではありません。

バラクータのG9こそが、
「ハリントンジャケット」という名の原点。

一着のジャケットが、 やがて服のジャンルそのものを表す言葉になる。

それほどまでにG9は、 ファッションの歴史に深く刻まれていきました。

05

CULTURE

ゴルフ場を離れ、
音楽と映画の世界へ。

G9のおもしろさは、 スポーツウェアとして完成したところで その物語が終わらなかったことにあります。

英国からアメリカへ渡ったG9は、 ハリウッドスターたちに愛され、 やがてアイビーリーグの学生たちの ワードローブにも取り入れられていきます。

エルヴィス・プレスリーをはじめとする著名人が着用し、 「実用的なゴルフジャケット」は、 次第にクールなカジュアルウェアへと意味を変えていきました。

そして再び英国へ。

モッズ、スキンヘッズ、スカ、パンク、 ブリティッシュロック。

異なる時代のユースカルチャーが、 G9を自分たちのスタイルとして取り入れていきます。

興味深いのは、 その間もG9そのものの本質は大きく変わっていないことです。

時代が変わるたびに服を変えたのではなく、
着る人が、その服の意味を変えていった。

トラディショナルにもなる。 反骨的にもなる。 上品にも、カジュアルにもなる。

着る人の個性を邪魔しない完成度があるからこそ、 G9は異なる世代やカルチャーの間を 行き来することができたのでしょう。

BARACUTA G9のスタイリング

06

SUEDE

アイコンを、
大人の一着へ。

完成されたデザインだからこそ、 素材が変わるだけでG9はまったく違った表情を見せます。

VULCANIZE LONDONで展開する G9 スエードも、その好例です。

G9を象徴するコンパクトなシルエットやラグランスリーブ、 アンブレラバックヨーク、ドッグイヤーカラー、 そしてフレイザータータンといったDNAを受け継ぎながら、 表地には上質なスエードレザーを採用。

スポーティーなG9に、 レザーならではの奥行きと落ち着きが加わります。

デニムやチノパンツと合わせればカジュアルに。

ウールトラウザーズや上質なニットと合わせれば、 より洗練されたスタイルに。

同じG9でありながら、 素材と着こなしによってその印象は大きく変わります。

長い年月をかけて完成されたシンプルなデザインだからこそ、 素材そのものの魅力が際立つのです。

BARACUTA G9 スエード
BARACUTA G9 スエードのディテール

07

TIMELESS

変わらないから、
時代を超えられる。

ファッションの世界では、 毎シーズン新しいシルエットやデザインが生まれます。

しかし、G9の基本的な姿は、 誕生から長い年月を経た現在も受け継がれています。

アンブレラバックヨーク。 ドッグイヤーカラー。 ラグランスリーブ。 リブ仕様の袖口と裾。 フレイザータータン。

1930年代に機能を求めて生まれたディテールが、 いま見ても新鮮に映る。

それは「クラシック」という言葉だけでは 説明できない魅力です。

その時代だけに合わせてつくられたのではなく、 人が服に求める普遍的な機能と美しさを形にしたからこそ、 時代が変わっても着続けることができる。

若い頃にデニムと合わせたG9を、 年齢を重ねたらシャツやニット、 トラウザーズと合わせて着る。

一着の服とともに、 自分自身のスタイルも変化していく。

長く愛せる服とは、
変わらない服ではなく、
着る人とともに変わっていける服なのかもしれません。

BARACUTA

マンチェスターから、
今日のワードローブへ。

ゴルファーのための一着から始まり、 ハリウッドへ渡り、 アイビーリーグに愛され、 英国の音楽とユースカルチャーを駆け抜け、 そして現在も世界中で着続けられるG9。

時代を超える服には、時代を超える理由がある。

バラクータのG9は、 そのことを教えてくれる英国服のアイコンです。

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